はじめに
このブログを書こうと思ったのは、4/19に配信されたDevRel/Radioで私と Atsushi Nakatsugawa さんとで会話した「転職サイトに、自分の経歴としてDevRel系の職歴を登録できないよね」という内容を改めて文章に起こしてもようと考えたからです。
なお、本記事は特定の転職サイトの不満を申し上げてるわけでも、貶めることを目的としているわけでもありません。ご理解の上読んでいただけると嬉しいです。
すべての転職サイトのことではなく。。。
もちろん、すべての転職サイトがそうであると言っているわけではなく、日本での、特にIT業界の会社へフォーカスした転職サイトは、営業職とエンジニア職に特化している場合が多いよね、という話です。
ちなみにLinkedInのJobなどでは、結構な数のDevRel系のOpen Positionが掲載されています。
そして、もちろんDevRelを経歴として登録できない転職サイトが悪いと言っているわけでもありません。多くの日本企業にとって、DevRel人材よりも圧倒的にエンジニアや営業を採用したいと考えているのですから、転職サイトもそれに特化していくのは悪いことでは無いと思います。
一方で、現在外資系の日本法人を中心に、DevRel関連職(テクニカルエバンジェリスト、デベロッパーアドボケイト、コミュニティマネージャー、テクニカルライター、など)の人材も日本に増えつつある現状と、日本企業でもDevRel人材を採用したいシチュエーションが増えつつある現状を見据え、今後日本人フレンドリーな転職サイトをDevRel人材が活用できるようになるといいなという思いがあります。
実際にどんな感じか見てみよう
本記事では特にサービス名は記載しませんが、とある日本のIT企業向け転職サイトの経歴登録フォームを見てみましょう。
まずは技術職の職歴登録の選択肢です。
ここで、結構勘違いが起こりやすいのですが、例えばデベロッパーアドボケイトとしてCI/CDのプロダクトを担当しているとしましょう。そうすると、ここではDevOpsエンジニアを選択したくなります。デベロッパーアドボケイトも確かにエンジニアですからね。
ただそうすると、その経歴を見た企業は、純粋なDevOpsのエンジニアとしてあなたを見ることになります。SI系企業で、DevOps周りのエキスパートがほしい場合などに声がかかることになります。
実際、私も過去にそういうお声がけが何度もありました 笑
私はモバイルアプリケーション開発ツールのエバンジェリストとして活動していたのに、モバイル開発の案件があるので来てくださいといったようなお声がけです。確かにモバイルアプリのデベロッパーには変わりないですが、Roleが異なりますよね。
次に、マネージャー経歴の選択肢を見てみましょう。
採用PMやCTOという経歴はありますが、DevRelやマーケ系の経歴は選択できません。
ちなみに、エンジニア職種でもマネジメント職種でも「その他」という選択肢がありますが、その他を選んだ際の自由記入欄はありませんでした。
職歴記載は職歴書形式
職歴を過去の機関とともに記載するフォームがあるのでこちらも見てみましょう。
興味深いのは、プロジェクトにアサインされていることが前提のフォームになっていることです。DevRelと言わずとも、例えばR&D系のエンジニアも、必ずしもプロジェクトディペンドな働き方をしているとは限らないので(私も以前R&D所属の経験があります)、このフォームだと少々経歴を書きづらいなと感じます。
繰り返しになりますが、本記事は特定の転職サイトの不満を申し上げてるわけでも、貶めることを目的としているわけでもありませんのでご理解いただければ幸いです。
今後の転職サイトの拡張に期待
私はこれまで10社ほどの転職をしてきました。この転職回数が多いか少ないか、良いか悪いかは別として、私の転職する際の考え方は「どの企業で働きたいか」よりも「どのポジションで働きたいか」が優先されます。もちろん、転職先の企業が(社風や福利厚生など含め)Comfortableであることは前提の上、自分の働きたいRoleで募集しているところを探します。
つまり、XX社で働ければ配属や役割は問いません、というのではなく、絶対にこのポジションで働きたいです、という感じですね。前者がメンバーシップ型雇用、後者がジョブ型雇用とも呼ばれます。
私が外資系企業で働いているのは、基本的に海外企業はジョブ型雇用が多いということと、DevRel関連のポジションがやはりまだまだ海外企業の方が多いということです。
今後、日本企業でのDevRelポジションの増加、DevRel系人材の増加、そして今回話題に上げた転職サイトでの経歴(職歴)の考え方の拡張に期待していきたいと思います。
ではでは👋