カナダ経由でUSへ行く場合

Taiji
9 min readJan 5, 2020

みなさんこんにちは、たいじです。

いつもはITのHow to系かDevRelに関する記事がメインなのですが、今日は自分への備忘録も兼ねて、カナダ経由でUSへ行く場合の注意点を書き留めておきたいと思います。

まあ、旅慣れてる方からしたらごくごく当たり前の内容になりますが、私は結構仕事で海外へ飛んでますが、これまで異なる国を経由しての渡航がなかったもので、色々調べてみました。
ちなみに、私はシアトルはいつもSFO経由で行くのですが、バンクーバー経由で行かれる方も多いと思います。そんな方への参考にもなれば嬉しいです。

注意点は、大きく以下の3点になります。

  1. eTAの申請、ESTAの申請
  2. トランジットの際の入国手続き
  3. トランジットの際の出国手続き

その他は特に通常の渡航と変わらないです。

1. eTAの申請

米国へ行かれたことのある方はご存知だと思いますがESTAというのがありますね。所謂 電子渡航承認 というやつです。

これのカナダ版がeTAになります。トランジットが目的であっても、カナダへ入国するには必ず必要となります。ESTAと異なり有効期限が5年間ですので(ESTAは2年)一度取得したらしばらく大丈夫な反面有効期限を忘れて放置してしまう可能性があるので渡航前にはステータスを確認しましょう。

もちろん、最終目的地がUSなのですから、ESTAの申請もお忘れなく。
eTAやESTAの有効期限は、パスポートの有効期限を超えることは出来ません。パスポートが更新されるとそれまでのeTA/ESTAは無効となり再度申請が必要となるのでご注意下さい。

■eTAの概要はこちらから

■eTAの申請はこちらから

上記直リンクが死んでしまった場合はこちらから辿って下さい。

2. トランジットの際の入国手続き

さて、ここからがややこしいところなのですが、私は今回
東京 → バンクーバー → カルガリー → ラスベガス
という経路で旅をしました。

バンクーバーでのトランジット(カナダ内)が約5時間、カルガリーでのトランジット(カナダからUS)が約22時間!ということで、カルガリーで一泊する事にしました。

と、言うことは一旦カナダへ入国して(まあカナダ内の国内線使うのですから当然)その後USへ向けて出国という流れになりますね。
※ちょっと違うのですが詳細は後述します

バンクーバーではカナダへの入国審査があります。税関申告含め全てキオスク端末で出来るので、Declaration Cardの準備は不要です。
先日英国へ行った際も、同じくペーパーレスになってました。良いですね。

バンクーバー国際空港のターミナル(空港内にUSのボーダーがある)

■そのままUSへ行く場合
羽田/成田からバンクーバーへ到着し、そのままUSへ乗り継ぐ場合は飛行機を降りてから、USへの乗り継ぎのための専用ゲートへ移動します。USの国旗マークが常に案内板に表示されているので迷うことはないでしょう。案内板には「International & USA Flight」と記載があります。

キオスク端末にパスポートを読み込ませ、eTAのチェックが入ります。プルーフがプリントアウトされるので審査官のゲートへ行きます。カナダへの入国ですね。乗り継ぎ便のチケットをチェックされ階段を降りて一階へ行きます。

保安検査場を通ったら、今度はアメリカ入国の税関申告するためのキオスク端末で手続きとなります。今度はここでUS入国のためのESTAのチェックが入ります。同じく端末でプリントアウトしたプルーフを持って審査官のゲートへ行き、US入国のための質問が行われます。

あれ?カナダでESTAチェックするの?US入国?と思われたでしょうか。
これが少しトリッキーなところなのですが、カナダからUSへ行くのは通常の国際便扱いでは無いのです。
簡単に言えば、カナダの空港内でカナダから出国しUSへ入国する手続きまで一気に行ってしまい、そのままUS国内線(という表現が正しいかわかりませんが)のような形でUSまで行きます。

■カナダ国内便へ乗り継ぐ場合
飛行機を降りてから、国内線への乗り継ぎのための専用ゲートへ移動します。案内板にはカナダの国旗マークとともに「Canada Connect」と記載があるのでそれに従って進みます。所々に係員が立っているので迷ったら聞いてしまうと親切に案内してくれます。

キオスク端末にパスポートを読み込ませ、eTAのチェックが入ります。プルーフがプリントアウトされるので審査官のゲートへ行きます。おなじみの質問をされますが、落ち着いて答えましょう。

トランジットの場合、カナダへの入国目的はあくまでトランジットです。私のようにトランジットに1日とかかかる場合、カナダではどこへ泊まるのか?何日いるのか?なども聞かれます。合わせて最終的な目的地と目的も聞かれます。私は今回CESへの参加だったので、ビジネスでIT系カンファレンスへ参加するよー、などと答えたのですが、どんなカンファレンスなのか?なぜ参加するのか?仕事とどういう関係なのか?を聞かれました。が、IBMの社員なんだけど…と続きを説明しようとしたら審査官が「おー、日本のIBMで働いてるのね、分かった分かった」となり終了。恐るべしIBM(笑)

入国審査が終わったら次は国内線への乗り継ぎです。バンクーバー国際空港はUSA線とその他国際線と国内線と3つのターミナルがつながっていて一瞬分かりづらかったのですが、ゲート情報を見てると国内線はA,B,Cのいづれかのゲートから出ていることが分かりました。なので、そんなに迷うことは無いと思いますが、A,B,Cそれぞれで保安検査場が分かれてるので注意です。

Level3:Cゲートは国内線、DとEは国際線、ちなみにAとBも国内線だが写真の反対側

3. トランジットの際の出国手続き

バンクーバーで一度空港の外へ出て、再度戻ってきて出国のパターンは、2で説明したUS行きへのトランジットとほぼ同じです。
バンクーバー国際空港ではターミナルが同じなので、空港へ入ったら「International & USA Flight」の方へ進んで下さい。
カナダから出国と同時にUSへ入国する形になります。

繰り返しですが、今回私はカルガリーで一泊という旅程だったので、カルガリーからカナダを出国しUSへ向かう形ですが、こちらもバンクーバーでのUS便への搭乗手続きと同じです。
カルガリーではターミナルは国内線と国際線で別れていますが建物はつながっています。また、バンクーバー同様国際線とUS線は別扱いになります。カルガリーで一旦空港から出て、また戻ってくる場合にはタクシーやホテルからのシャトルの運転手に、US線に乗る旨を伝えるとEエリアの入り口まで連れて行ってくれます。

注意点として(というか当然ですが)ESTAを持ってなくてもカナダへは入国できます。つまり羽田/成田では止められません。ただし、ESTAが無いとカナダからの出国の際に(目的地がUSならば)止められてしまいます。
カナダに着いてからESTA未申請に気づいた方も諦めないで下さい。公式ではESTA申請から承認まで72時間以内と記載がありますが、経験則では不備がなければほぼ即時承認されます。(保証はできないので自己責任で解釈願います)ですので、気づいた時点ですぐに申請するのがよいでしょう。

カルガリー国際空港のターミナル(Dが国際線、EがUS線)

バンクーバー空港での時間の過ごし方

バンクーバー空港でトランジットに時間がある方(今回私は5時間)は、Level3(出発フロア)にあるショッピングエリアとレストランエリアで過ごすと良いかもしれません。もちろん各種ステータス会員の方はラウンジ利用される方が良いと思いますが、今回私はエアカナダを使ったので、JALステータスは使えず、レストランエリアで仕事をしてました。空港WiFiも使えるので意外と快適ですよ。

レストランエリアはスタバやSUBWAYも
ボーディング情報も確認できます

まとめ

さて、いかがでしたでしょうか?
普段から国跨ぎでのトランジットに慣れてる方はなんてことない内容だとは思いますが、初めてだと何かと戸惑うものです。
この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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Taiji
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Written by Taiji

Datadog Senior Developer Advocate | Ex-OutSystems Dev Community Advocate | Ex-IBM Dev Advocate | Microsoft MVP | 筑波大学、名城大学非常勤講師 | 記事は個人の見解であり、所属する組織とは関係ありません。

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